▸▸▸前回のあらすじ
現在家庭を持ちながらATA企画の設計部に所属し
業務の傍ら、趣味である絵を描いたり個展に参加したりと
芸術活動を精力的に行っている女性スタッフの荻原さん。
地元、北海道の利尻・札幌で過ごしてきた荻原さんは
中学生のころ漫画家を目指し、その後美術系の学校へ通い精力的に美術の勉強をする。
東京に出てきてからも美術の学びを深めようとするが、そんな荻原さんの選んだ道はまさかの回り道だった。。。?
今回は女性CGクリエイター荻原さんのインタビュー後編!
美術、CG、建築と進む道を広げ活動を続ける。
でも確かに荻原さんのベースにあるものは、美術。
積み上げてきたものが結果となり賞を受賞・・・?
今後の展望は・・・?👀
どうぞご覧ください🌟
▸▸▸続き
「札幌で予備校行った後に、東京でも夏期講習に行こうと思うなんて、すごい、勉強家、ですねよ。。」
「あはは(笑)でも、たぶん私、回り道してたかも。。。」
「回り道?」
「うん。。もうちょっと、なんか勇気があったら、直接アニメ会社とか受けてればよかったかなって、今なら思う。」
デジタル版画工房アーティーに就職
版画工房アーティー様のHPはこちら☞https://artie.co.jp/
「就職する段階で。。?」
「うん。。その時の自分は、今のレベルじゃ無理だ!って勝手に思って、美術に関わる仕事をしながら勉強しようって思ってたんです。それで、版画工房に就職して、色々なアートを見ながら日々模索していました。なんか、技術を上げなければ!みたいな謎の使命感で、回り道してたな。。。」
「技術がなければ漫画やアニメ会社には入れないと?」
「そうそう。でも今だから思うけど、5年くらい版画工房に務めて、1年間夜間のCGの専門学校へ行った後、就職活動したんですけど、その時アニメ背景会社を何社か受けたんです。その時予備校時代に書いた作品をいくつか持って行ったら、そしたらけっこうその作品をいいねって言ってくれて。」
「予備校時代の作品が!すごい!」
「だから、、、版画工房でも色々経験積めたからよかった面もあるけど、東京来た時にさっさと受けてれば、また違ったかなって思ったりする。でも、当時提示されたお給料がすごく安かったんですよね、やっぱり。15万円スタートとかで。私その時もう27歳くらいだったんだよね。。」
「あ、今の私と同い年くらいだ。」
「そう。それでさ、15~6万で、家賃とか年金とか払ってたら、もう無理だと思って。」
「ちょっと厳しいなって思いますね、、しかも東京で一人暮らしで。。」
「そうだよね、貯金があったらまだよかったんだけど、専門学校で100万円くらい使ったからあんまり無かったんだよね。そんなこともあって、とりあえず一旦アニメ系の会社はやめて、それで専門学校系列のCG会社に就職したんだよね。」
「ん?版画工房に就職された後に、1年間夜間のCGの専門学校に行かれたじゃないですか?今までは美術系のことを学んでいたのに、その頃はCGに切り替えたってことですか?」
版画工房でたくさんのアーティストの作品に触れる
「その時はそうだね。たぶんね、ちょうど世の中に3DのCGが出始めた頃なんだよね。絵を描ける人はたくさんいるから、CGをやれた方が雇ってもらえるかなって発想で。」
「あ、それでCGの専門学校に行って、CGを学んで、CGの会社に就職された。」
「荻原さんが学んでいたのはMayaだったけど、実際の現場では3ds maxだったんですね。」
「うん、建物系は3ds maxなんだろうね、そのあたり私考えてなかったんだけど。。まぁでも3ds maxも、勉強すればできるようになるかなって思って。」
「荻原さんは、、これをしよう!って思ったら即断即決でパッと行動されるんですか?」
「したなぁ。。確か東京に出てきたのはアニメとかそういうのやりたいから出てきたわけで、って思って。すぐに専門学校探したりして。。。」
「行動力あるなぁ。。結婚出産を経て後は、またちがう会社さんに就職されたんですよね?」
「そう、出産した後に、今度はちがう映像会社に拾ってもらってね。なんかね、その時の私はマットペイントをやりたかったんだよね。」
★マットペイントとは・・・🖋
実写映像と背景画を合成する技術のこと。
そうして描かれた背景のこと。
映画やアニメの背景画像としてよく描かれています。
「その映像会社にマットペイントの師匠がいたんだよね。」
「え?師匠?」
「そう。師匠がいたんだけど、その人がフリーランスに戻ることになって、そしたら社長に、私も身の振り方考えてくれって言われて。。(笑)」
「え?」
「結構ね、実力社会だったから。私はその師匠がいたからまだなんとかやってこれたところがあったから。だから、このままここにいてもあれだなぁって思って。せっかくなら建築の勉強した方がマットペイントに活かせるかなぁと思って。」
「。。!また勉強の道に??」
「そう(笑)それで朱利さん(弊社CG部キャプテン)に面談してもらったの。」
「そうなんですね。。!荻原さんってけっこう切り替えが潔いですね、絵から、CGに行って、今度は建築に行って。。」
「そうだね~(笑)きっと決めるまでは悶々と考えてるんだけど、答えが出たら、動くかな。でも、ベースに美術があることはけっこう変わってないから。」
「絵は、描くのが楽しいんですか?それとも、色を塗ったり、完成させる過程が楽しいんですかね?私は絵を描くことが多くないので絵を描く人ってどんな気持ちなんだろうって、ふと知りたくなって。。」
「あぁ~~なんだろう、、、私は、見たものを描写するのが好きなんですよね、デッサンとか。でも、、それが絵って呼べないから。。」
「絵とは呼べないんですか?」
「なんだろう、絵って、その先のことを求められてる感じがして。感情だったり。。なんだろうね。私もうまく言えないけど(笑)」
「じゃぁ、書き終わりました!ってなった後、その先に、ストーリーがあるのが、絵?」
「なんだろう。。う~ん、、、なんだろうね(笑)まだ私にも答えが出てない部類かもしれない(笑)うん。。まだ、探してる最中かな。」
「ちなみに絵は、幼い頃から書かれてたんですか?」
「そうだね、書いてたけど、、。あ、阿藤さん私のプロフィール見てくれたから言うと、私指をケガしてから。。」
「あ!それびっくりしました!」
✅荻原さんのアーティストステイトメントから読めます!
「今も右指の先がちょっと欠けてて。生活に支障はないけど、その頃はもうさ、私もう結婚できない!とか思ったりして(笑)一人で生きていけるくらい勉強しないと!思って(笑)多分そこから勉強し始めたかな。」
「そんな風に思ったんですね!ターニングポイント?だったんですね?」
「うん。しかもその時ドラゴンボールがすごい流行ってて、すごい好きだったから漫画家になったらお金持ちになれるのかなとか思ったりして(笑)」
「可愛い発想ですね(笑)」
「うん(笑)それで漫画になるしかないと思って、今に至る(笑)」
「美術への気持ちが、ケガされた時から今に至るまでずっと持ってることが、荻原さんのベースを作り上げてるんだなって、思いました。」
「そうだね~、その気持ちが無くなったら、私なんなんだろね(笑)」
「なんだろう、人生って、一度これやろう!って決めて、続けることが難しかったりするって、個人的に思うんですよね。だから、それがずっとベースにあるっていうのが。。」
「まぁ答えが出れば、やめるんだろうけど、意外と、どんどん技術も進歩してさ、CGも、やめようにもどんどん進歩するからさ。」
「やめられない?」
「やめられないというか、なんだろうな。。けっこう追及してると面白いなって思う。vrayとかも未だに使いきれてないしね。私、あんなに勉強したのに。」
「あ、じゃあつまらないとかではなく、どんどん新しいことが出てくるから、それをどんどん知りたいって気持ちが出てくるんですか?」
「あ、そうだね、その気持ちが近いかも。建築もさ、やりだしたら奥が深いじゃん、やっぱり。だから、なんか、面白いなって思ったら続けちゃうんだよね。」
「荻原さんは面白いのを発見するのが得意なんですね?聞いててすごく思いました。ちなみに今後はこんなことやりたい!っとかって何かあるんですか?」
「私、背景画像やるためにATAに入ってきたのもあるから、そろそろね、(笑)」
「あ!背景画像やるために!」
「パースで勉強したことを、背景業界に活かせるような作品をつくっていきたいなって思ってて。例えば鬼滅の刃とかの背景も、3Dをちゃんと使ってさ、きれいな背景作ってて、本当はそういう方向に進んだ方がいいんだろうけど。。(笑)」
「じゃあ、荻原さんが本当にやりたいことは、背景画像をCGとかで描きたい、こと?」
「そうだねぇ。。なんだろう私、けっこう優柔不断だから、アニメアニメしてるのもいいと思うし、映画とかでもやっぱり3D使って、背景作ってるんだよね、写真みたいな。ああいう世界もいいなあって、憧れてばっかだよね、もうやれよって話なんだよね(笑)」
「憧れがあるんですね。。そういえば絵の方では最近賞を取られたって聞きましたが??」
「あ、そうです、賞をいただきました。月間美術って本に、今載ってるんです!」
月間美術に掲載/詳しくはこちら☞https://artcontest.hoshinocoffee.com/
「月間美術に!こちらはどんな賞なんですか?」
「この賞は第8回星乃珈琲店絵画コンテストの公募展に応募したところ、受賞した優秀賞(土方明司先生推薦)です!」
題名:「時のかけら-光の躍動-」/優秀賞(土方明司先生推薦)
授賞式で展示されている様子
「すごい!」
「最近は展示会もしたりして、アート系の仲間が増えてきたので嬉しいです!」
展示会の様子
アート仲間の皆様とパシャリ📸
「荻原さんはCG女子の仲間も欲しいっておっしゃってましたよね。」
「そうなんです!もし機会があったら、他の会社のCG女子の方と、オンラインとかで今こういう仕事してるぞって話を、お茶飲みながら喋ったり聴いたりできたら楽しいなって思う。」
「確かに!ここだけの話とかも聞けそう!今後仲間を増やしていきましょう!」
「お~~~!!👍」
お読みいただきありがとうございます!
CGクリエイター荻原さんの軌跡、いかがでしたでしょうか?
今回のインタビューでは、荻原さんがCGクリエイターになるまでの流れや現在の活動を覗かせていただきました。
お話を伺い、個人的に、活動の源には「○○をやりたい、○○を描きたい」といった自分の内側から湧き出てくる気持ちがあり、大前提そういった気持ちがあるからこんな風に活動的になれるのだと思いました。
特に美術やCGは、描きたいものがあってこそ出来上がる創作活動。
話を聞いていて、もっと深堀った話が聞きたい。。。と思いました。
荻原さんのベースには自分の意思や答えがハッキリある。ato、学ぶべきところです。。。!
星乃珈琲店絵画コンテストの公募で受賞された作品は
これから全国各地の星野珈琲店を巡回されるそうです!
荻原さんの作品「時のかけら-光の躍動-」は
12月~2月に片瀬店に展示されるそうなので
お近くに行った際はぜひお立ち寄りください😊
★詳しくは第8回星野珈琲店絵画コンテストHPをご覧ください🌟
今回もお読みいただきありがとうございます!
次回もおたのしみに🌟
インタビュアー:ato
企画・監修:nishikaji
サムネ/アイコンデザイン:okayasu
Comments