こんにちは、atoです。
最近は少し涼しくなってきて秋が近づいてきましたね。
以前のブログでも取り上げていただきましたが、私atoはATA企画に入社するまでは
建築もCGも全くの未経験の状態でした。。
今回はそんな、全くの建築もCGも未経験者の私がATA企画の中でCGクリエイターを目指す奮闘の記録です!
~数か月前・XRデザイン部朝礼にて~
「そういえば阿藤さん、そろそろ入社して数か月たったけど会社には慣れてきたかな?」
「そうですね!知らないことばかりで毎日覚えることが多くて大変な時もありますけど、ちょっとずつ色々とできるようになってきてる気がします!」
「それはよかった!今はほとんどモデリング系の作業からお願いしてるけど、成果物をみてると最初のころと比べてかなりできるようになってきてるように思うよ!」
「ありがとうございます!モデリングはなんとなくできるようになってきたと思います!
でもやっぱり最終的には西鍛治さんや先輩方のように完成パースが描けるように早くなりたいです!!
個人的にライティングとかマテリアルとかも勉強しているのですが、なかなか難しいです。。」
「確かにそろそろそういうのも覚えていってもいい時期だと思うよ!
せっかくだからこの機会に新人スタッフさんにやってもらっている研修をatoさんにもやってもらおうかな。それをやれば結構見えてくるものがあると思うよ。」
「ぜひ!やってみたいです!」
(新人研修ってどんなことやるんだろう。。
西鍛治さんから色々、絵的なこととか教えてもらえたら嬉しいな。。)
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「よし!じゃあ研修を始めるよ~」
「はい!よろしくお願いいたします!」
「よろしく!じゃあさっそくatoさんCGパース作って描いてみようか!題材はなんでもいいよ。好きな建築で決めて。」
「えっいきなり!しかもは何でも描いていいんですか?!」
「うん!とりあえず、建築ならなんでもいい。あっでもできれば自分が見たことがある建築ならもっといいかも!」
「そうなんですね。。てっきり研修っていうから何かマニュアルやデータがあってそれの通りに作っていけば綺麗なパースが出来上がります!みたいな感じかと思っていました。。」
「まぁそういうのもあるけど、個人的にはCGって言ってもやっぱり絵だからね。
あんまりマニュアル化するのもあれかなって思ってるんだよね。めんどくさいってものもあるけど。(笑)マニュアルっぽくすると図面をもらってその通りにモデリングして、決められたライトを配置して、マテリアルを貼ってレンダリングをするっていう流れ作業になってしまうのがよくないと思ってて。」
「流れ作業。。」
「そうそう。だから難しいけど、極力、本当に絵を描くときと同じような思考?で制作してもらうのがいいと思っていて。
例えば絵を書くときとかってまず最初に描きたいものとか表現したいものがあってそれを表現するために、制作が始まると思ってるんだけど、CGでもまず描きたいものとか表現したいものが何かってことをできるだけ、考えて制作をしてもらいたいって思っているんだ。
極端な話だけど、表現したいものができているならマテリアルを貼らなくたっていい事だってあるはずだし。」
「なるほど、確かに西鍛治さん以前もそれに似た話をブログでしてくださってましたよね。
CG屋さんはサービス業で相手の求めるものを提供するって。」
「そうだね!だからまずatoさんが描いてみたいと思うもの、表現したいと思うものを題材に選んでほしいなって思います。それが理由でできるだけ見たこと、体験したことがある建築がいいかなって!」
「分かりました!そう思ったら描いてみたい建築ありました!
以前、金沢に旅行した際に足を運んだ鈴木大拙館描いてみたいです!理由としては、鈴木大拙館は哲学者の博物館で、静かに思索できる空間になっていたり建物の周りを取り囲む水面が煌めいてきれいだったりして、好きだなと思ったからです!」
「いいね!そういう想いは凄く大切だよ!この研修でも楽しんで描くことも凄く重要!
じゃあさっそくモデリングからスタートしてみて!」
「やってみます!」
~数時間後~
「調子はどうですか?」
「大体モデリング出来てきました。!でもこれってどれくらいまでモデリングすればいいものなのでしょうか。。細かくやろうと思えばいくらでもできちゃう気がして。。」
「それはいい気付きだね!どこまでもやろうと思えばモデリングってできちゃうよね。
勿論それもここまでやるのが正解ってのはなくて表現したいものに即したモデル制作が大事だね。」
「そうですね。作りこめば作りこむほど、リアルになるけど、、それが必ずしも正解ってわけじゃないですもんね。。」
「そうだね。ある程度までできたらアングルを決めてしまってもいいかも!アングル作りは最終的な絵の印象に大きく影響がでるからかなり重要な工程だよ」
「分かりました!ちょうどモデリングもひと段落したのでカメラおいてアングル作ってみます!」
アングルを模索中・・・
「1枚目だと寄りすぎてるかな。。2枚目は引きすぎだな。。3枚目だと・・・」
「だいたい決まってきたかな。。?」
「はい!このアングルにしようかなって思います!理由としては実際自分が見た光景を表せてると思うからです。あとは特徴的な水面と回廊、建物のシャープさを表せていいと思うからです!」
「なるほど!いいと思うよ!そういう風に選んだアングルに根拠とかがあるのがいいね。」
「ありがとうございます!アングルを調整しながらモデルもいじったりしていました!次はライティングですね!ライティングってコツとかありますか?」
「ライティングのコツは一旦調整するときは全部グレーのマテリアルで確認してみることかもね!」
「そうなんですね!それは何でですか?」
「例えば、極端だけど、モデルに違った明度で色んなカラフルなマテリアルが貼られていたらライティングの見え方が変わってきちゃうよね。だから一旦ライト以外の条件はフラットにしたいから全部をグレーにして調整するんだよ!」
方法:マテリアルオーバーライド
マテリアルが貼られた状態でも、その上から別のマテリアルを貼れること。
上から貼ったマテリアルはオンオフできるため、もとのマテリアルに干渉することなく制作できます。
「分かりました!やってみます!」
~ライティング調整中~
「ライティングも大体出来てきました!全部にグレーが貼ってあってもモデリングとライティングでかなり絵の雰囲気は作れちゃうんですね!」
「そうだね。空気感とか絵の印象みたいなのはここらへんで大体決まってくるかもね!」
「次はマテリアル貼ってみます!これはコツとかってあったり。。??」
「マテリアルはコツってのは難しいけど、やっぱり最初は何回もレンダリングボタンを押して確認してみることだと思う!ここを変えるとこんなに変わるんだってのを体験することが大切だと思う。あとは実際の素材の写真とかをよく観察することが大切かな!」
「分かりました!沢山レンダリングボタンを押して向き合ってみます!」
~マテリアル調整中~
「マテリアル調整終わりました!なかなかマテリアル調整難しかったです。奥が深いですね。。」
「お疲れ様~!すごいマテリアルが貼られている!特にこれ水面とか調整が難しかったんじゃないかな。。!」
「そうなんです。。!どこまで反射させるかとか苦戦してて、、」
「むずかしいよね(笑)マテリアルは設定項目が多くてなかなか奥が深いのです。最後は仕上げのPhotoshopでのレタッチかな。」
「レタッチって何をどうすればいいのか。。」
「それも原点に立ち戻ってやっぱり表現したいものが何なのかってことを考えてみることが大切だね。レタッチしなくてもいいと思うよ。多分パース屋さんの中にはほとんどレタッチをしないって人もいると思う!」
「そうなんですね!それぞれ色んなスタイルが、、」
~そんなこんなで完成!~
「お疲れ様でした!1日でよくここまで頑張ったね!なかなか勉強になったことも多かったんじゃないかな。。」
「そうですね。最初に西鍛治さんが言っていたような自分が何を表現したいのか、この建築の魅力はなんなんだろう。とかそういう事を考えている時間が長くて、やっぱり正解があるものではないんですね。。」
「そうそう! この設定にすればいいパースになるよってのは意外となくてやっぱり大変だけどその都度建築や絵と向き合うことが大切なんだよね。」
「今回の研修でよくそれが分かりました。。ちなみにこれを西鍛治さんが描くとどうなるのかが気になります!」
「やってみようか。モデリングデータだけもらえたら嬉しいです。」
~数時間後~
「できたよ~こんな感じかな。」
「すごい、同じモデルでもこんなに雰囲気が違うんですね。。。どうやってこれは作ったんですか。。。気になります。。。」
「まぁそれはまた今度教えるよ。(笑)」
お読みいただきありがとうございます!
今回はATA企画新人研修の様子をお届けしました!
マニュアルのように決められたことをするのではなく
自分で描くものを決めアングルを考えパースを完成させる・・・
正解がない中で、何を表現したいか考える。
そういった経験を重ねることで
お客様の求めるものを提供できるようになるのだと感じました。
CGクリエイターへを目指す奮闘はこれからも続きます、今後もお楽しみに☆
インタビュアー:ato
企画・監修:nishikaji
サムネ/アイコンデザイン:okayasu
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